抄録
ダブルカートリッジ型シリコーンゴム印象材用手動式ディスペンサーのいくつかの欠点,例えば,練和する際,ハンドルを押すのに強い力が必要であり,流量もコントロールしにくい点などを改善する目的でオートミキサーを試作し,その性能について検討を行った. ダブルカートリッジ型シリコーンゴム印象材を練和するにはモーターのトルクが67.5kg・cm(20Wモーター,減速比は1/7.5)以上必要であることが分かった.試作オートミキサーは流量をコントロールすることができ,しかも,操作が簡単で作業時間が短縮できる.また,手動式ディスペンサーよりも操作時間も若干長くなったが,同一印象材では有意水準5%で有意差がなかった. 従って,試作オートミキサーは手動式ディスペンサーのいくつかの欠点を改善することができ,実用化が可能になった.