歯科材料・器械
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原著
血清量と2種類の成長因子(b-FGFとIGF-1)が骨芽細胞様細胞MC3T3-E1の増殖と可溶蛋白産生に及ぼす影響
平 雅之中尾 浩之松本 卓也北原 一慶高橋 純造瀧 智弘岡崎 正之
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2000 年 19 巻 5 号 p. 470-477

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抄録

血清量と2種類の成長因子(b-FGFとIGF-1)が骨芽細胞様細胞MC3T3-E1の細胞増殖と可溶蛋白産生量に及ぼす影響を検討した.培養4日後までの細胞数とニュートラルレッド吸光度は培地中の血清量の増加に伴い直線的に増加した.培養5日目以降では, 細胞はコンフルエントとなり, 形態が線維芽状から上皮状に変化して, 上記の直線関係を消失した.培地中の血清量の増加に伴い培養24日後の可溶蛋白産生量も増加した.2種類の成長因子は, 直前まで低血清(1%)で培養し, 急に無血清培地にした場合, 増殖に全く効果を示さなかった.一方, 2種類の成長因子は, 直前まで高血清(10%)で培養し, 急に無血清培地にした場合, 同時添加することによって細胞の増殖を維持, 促進する傾向を示した.

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© 2000 一般社団法人 日本歯科理工学会
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