歯科材料・器械
Online ISSN : 2188-4188
Print ISSN : 0286-5858
ISSN-L : 0286-5858
原著
高銅型アマルガムのX線回折, XMAによる検討
高橋 好文伴 清治渡辺 徹雄菊池 元彦森 栄長谷川 二郎
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 2 巻 4 号 p. 471-478

詳細
抄録
本実験は高銅型, 混合相アマルガム母合金, Lumi AlloyのX線分析を行なった.この母合金はいわゆるCuを多く含む2種の母合金から成っており, その組成はおおよそ, Ag 47wt%, Sn 33wt%, Cu 21wt%のものとAg 59wt%, Sn 30wt%, Cu 11wt%であった.また, 母合金中にAg3SnとCu3Snの結晶相が存在していると考えられる.この母合金から得られたアマルガム硬化体には母合金粒子, Cu6Sn5を含むγ1(Ag2Hg3)相と微量のγ2(Sn7-8Hg)相が認められたが, γ2相は時間の経過とともに消失する傾向がみられた.この硬化体を人工唾液に浸漬後, 試料表面の観察を行なったが顕著な変化は認められなかった.
著者関連情報
© 1983 一般社団法人 日本歯科理工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top