抄録
これまでの表面粗さに関する著者らの研究で,粗さ標準片にみられる表面粗さの値は測定走査角度によって変化することが判明した.すなわち,測定走査角度の変化によって,表面粗さの値は,本来の表面性状とは異なる見かけの値をとることがある.本研究の目的は,方向依存性を有する粗さ標準片のような表面の表面粗さを検討することと,さらに表面粗さの波長のパラメータの等価式を用いて適切な測定走査角度を選定することである.適切な測定走査角度は,Rλa-公差法(Rλa-TOL法)によって,Rλaの等価式の10%TOL範囲内に設定された.Rλa-TOL法は,粗さ標準片のような方向依存性を有する表面粗さを測定するために有効な方法であった.