歯科材料・器械
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原著
イオンプレーティングの歯科修復物への応用に関する研究 : 第2報 Type IV金合金イオンプレーティングについて
吉成 正雄
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1985 年 4 巻 2 号 p. 97-105

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抄録
Type IV金合金イオンプレーティングを非貴金属系合金に施し, 変色試験, 摩耗試験および膜の形態的, 組成的調査を行った. (1) イオンプレーティングを施すことによって, Ag-In合金, Ag-Cu合金の耐変色性は改善された. (2) 各種材料に対するプレーティング膜の摩耗は, Type IV金合金に対しては大きく, porcelainおよび人歯enamelに対しては小さかった. (3) プレーティング膜に対する各種材料の摩耗は, Type IV金合金, Ag-In合金が大きく, Ni-Cr合金, porcelainおよび人歯enamelが小さかった. (4) プレーティング膜は微結晶から成っていた. (5) プレーティング膜の組成は原合金と比較し変化した.また膜内における成分元素の分布は均一ではなかった.以上の理由は主に成分元素の蒸発速度の差によるものと推察された.
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© 1985 一般社団法人 日本歯科理工学会
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