歯科材料・器械
Online ISSN : 2188-4188
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原著
床用レジンの重合過程の圧力に関する研究
(その2)フラスコ内でのレジンの内部応力
木村 博寺岡 文雄
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キーワード: 床用レジン, 内部応力, 圧力
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1985 年 4 巻 5 号 p. 580-583

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抄録
試圧時と重合時におけるレジンの圧力を荷重変換器を用いて測定した.さらに, 重合時におけるフラスコ内でのレジンの内部応力について検討した.1, 750 kgfの荷重で試圧すると, レジンには最大約40 kgf/cm2の圧力が生じた.レジンを70℃の温水中と沸騰水中で重合すると, レジンには各々10 kgf/cm2と17 kgf/cm2の圧力が生じるが, 重合による発熱が起こる前にレジンの圧力は0 kgf/cm2になった.
温水中70℃で240分間と, 70℃で60分間その後沸騰水中で30分間重合したレジンの内部応力は重合時間と共に増加し, 最終的に各々300 kgf/cm2と350 kgf/cm2になった.一方, 沸騰水中で40分間重合したレジンは, 20分後に約120℃に達すると, レジンの内部応力は60 kgf/cm2から0 kgf/cm2に減少し, 最終的に250 kgf/cm2になった.
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© 1985 一般社団法人 日本歯科理工学会
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