市販3種類の歯科用アマルガム合金試験片を37℃にて, 1%乳酸溶液, 0.05%塩酸溶液, リンゲル液に浸漬し, 15週間腐食試験を継続した.溶出した成分元素は, 高周波誘導結合型プラズマ発光分析(ICP)法によって, 定量分析した.その結果, 1週間の浸漬試験ではアマルガムの耐腐食性を明確にすることはできず, 長期に互って浸漬試験を継続することが必要であることがわかった.浸漬溶液によって, 溶出する元素の種類および量に差が見られた.また, 高銅型アマルガムと従来型アマルガムにおいても溶出傾向に差異が認められた.