歯科材料・器械
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原著
義歯床用レジンの物性改良に関する研究ーエポキシジメタクリレート-ポリブタジエンジメタクリレート-MMA三成分系モノマーを液部とする床用レジンについてー
手島 英貴松川 正一郎
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1990 年 9 巻 4 号 p. 509-519

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抄録

 ビスフェノール型エポキシド鎖およびポリブタジエン鎖を主鎖とするジメタクリレート (EpDMA, BdDMA) を合成し, EpDMAおよびBdDMAとMMAとからなる三成分系ポリマーの物性を検討するとともに, この三成分系モノマーを液部とする床用レジンを試作し, その物性を検討した.
 その結果, MMA-EpDMA-BdDMA三成分系ポリマーはその硬化物中のEpDMA濃度が増すと重合収縮は低下し, BdDMAが0.3〜1 vol%添加することで曲げ強さおよび弾性率は最大値を示した.
 また, MMA-EpDMA-BdDMAからなる三成分系モノマーを液部とする床用レジンにおいて, EpDMAを10 vol%, BdDMAを1 vol%加えた硬化物は, 曲げ強さ (約110 MPa) および衝撃強さ (約14 KJ / m2) で最大値を示した.
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© 1990 一般社団法人 日本歯科理工学会
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