歯科材料・器械
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原著
歯形状の三次元計測(第7報) -計測データによるクラウン補綴物のCADについて-
木村 博荘村 泰治
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1990 年 9 巻 6 号 p. 806-811

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抄録
前報で計測した7の支台歯および健全歯のデータを利用して, クラウン補綴物の内外冠の形状設計に対する初歩的なCADシステムの開発を試みた.その結果, 支台歯の歯肉縁および辺縁部の認識が, "GIN-MAGN"プログラムによって, より確実にできるようになり, また歯肉縁より上の歯冠部のデータのみを出力できるようになった.一方, 咬合面を主体とする歯冠部データベースの作製のために, "GIN-M"プログラムによって7の大臼歯の計測データの歯肉縁の認識を行い, 歯冠部のみのデータをファイルに出力させた.このとき, 支台歯の辺縁部との結合を円滑に行うため, 歯頸部のデータを歯肉縁から任意の高さだけ捨てたデータを出力できるようにした.そして, 上記の歯冠データを支台歯データに適応させるためのプログラム"AB-CR-E"を作製した.この場合, 対合歯との咬合関係によって規定される部分が未解決であるが, 任意の大きさに設定した歯冠部を, 支台歯に対し任意の位置に設定すること, 歯冠の歯頸部と支台歯の辺縁部を結合することなどがCAD操作として可能になった.
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© 1990 一般社団法人 日本歯科理工学会
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