日本歯科麻酔学会雑誌
Online ISSN : 2433-4480
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口腔・顎顔面領域鎮痛の新機軸―体表からの超音波ガイド神経ブロックという選択肢―
汲田 翔
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2025 年 53 巻 2 号 p. 90-95

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抄録

【要旨】 口腔・顎顔面領域手術は一般的に強い術後痛と高い術後合併症リスクを伴う.高侵襲手術に対して術後鎮痛はオピオイド持続静注が一般的だが,投与量が多くなると致命的合併症のリスクを高めるため,オピオイド投与量を抑えた鎮痛法の確立が求められている.安全で有効な術後鎮痛を実現するためにはマルチモーダル(多様式の)鎮痛が推奨され,その一環として,超音波ガイド神経ブロックが注目されている.本手技は術後の疼痛スコアやオピオイド消費量を低下させるというエビデンスが複数報告されている.筆者自身でも献体を用いた超音波ガイド下歯槽神経ブロックの効果範囲を検証する研究を行っており,より安全かつ効果的な方法を探求している.本稿では超音波ガイド神経ブロックの手技解説とともに,マルチモーダル鎮痛の柱としての可能性について論じる.

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