人間工学
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原著
人的過誤事例の新たな学習モデルの提案
-自己組織化マップを用いた航空機整備への適用-
小嶋 二郎高野 研一
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2017 年 53 巻 3 号 p. 85-92

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抄録

保守作業の人的過誤事例では,原因を過去にさかのぼる根本原因分析が一般的に行われ,教訓としては活用できるが,これから起こり得る人的過誤の予測には直接結びつかない.何故なら人は複雑性を有し,状況に大きく左右され,様々な類似事象が発生するからである.本研究では,人的過誤が発生したときの年齢,経験等の状況データを学習したモデルにより,類似する状況下での過去事例の内容,および発生件数の状況を視覚的に提示することで,個人および組織の人的過誤への予知能力向上を目指すものである.モデルでは自己組織化マップのアルゴリズムを主に用い,結果,熟練者が人的過誤を起こしやすい特徴等も見出された.これはこれから実施する作業での予知能力向上以外にも,過去事例が多く発生していく状況を監視し対策をとることで人的過誤の抑制にも活用でき,事故の未然防止に貢献するものである.

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© 2017 一般社団法人 日本人間工学会
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