人間工学
Online ISSN : 1884-2844
Print ISSN : 0549-4974
ISSN-L : 0549-4974
パーソナルコンピュータによる重症心身障害児 (者) のコミュニケーション支援機器の開発
青木 久塚原 玲子皆木 登美子大江 信木原 真美篠田 達明
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 23 巻 4 号 p. 225-232

詳細
抄録
本研究ではパーソナルコンピュータを使用して, 発声・発語の困難な重症心身障害児 (者) のコミュニケーション支援機器を開発した. 文字の選択方法は, ひらがな五十音表の行と列を順次走査する方法によった.
開発した機器を使用して, キーボード操作のできない重度脳性麻痺児を対象に, 語彙, 暗唱, 作文の課題を実施した. その結果, 重症児においても自由に単語や文章を書くことのできることが明らかとなった. また, 走査時間やスイッチの最適条件が示唆され, 重症児の言語習得レベルの評価が可能となった. 以上の結果から, 本研究で開発した機器は, 発声・発語の困難な重症児のコミュニケーションに有効であることが示唆された.
著者関連情報
© 一般社団法人 日本人間工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top