1967 年 3 巻 4 号 p. 309-318,I
この報告は, 二次の安定系の人間による自励振動の問題を取り扱っている。人間及び操縦系統の伝達関数を適当に仮定し, 閉回路の不安定限界につき理論的に解析した。固定座席シミュレーターを用いてパイロットによる実験を行ない, 解析結果を検討した。その結果, 人間が操縦するために起こる不安定現象を制御対象, 人間および操縦系統から成る閉回路の不安定問題として解析できること, 人間の制御の仕方により結果の異なること, また操縦系統の時間遅れの影響は非常に大きいこと等が判明した。