人間工学
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収納作業の生体負担に関するポリグラフ的研究
梁瀬 度子細井 睦子森本 絢美花岡 利昌
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1969 年 5 巻 1 号 p. 45-53

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抄録
日常生活において, 複雑多岐にわたる家事作業で最も頻繁に繰返えされているのが, その付随動作としての収納作業である. 本稿では収納作業を生体負担の面から検討した結果を報告する. すなわち種々の棚高および棚からの距離を規定して収納作業を被験者に課し, その際の生体負担を, 心拍数, 呼吸量, エネルギー代謝率, 筋電図, などから測定し, 総合的な比較的検討を行なった.
1. 心拍数, 呼吸量, エネルギー代謝率からみると, 棚高122(±9)~69(±5)cm附近に至適作業域がある.
2. 筋電図の結果からも, 上記生理的負担の少ない棚高と一致している.
総合的にみると, 至適収納作業高は, 肘高を中心に肩峰高から手首の高さにみられる.
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© 一般社団法人 日本人間工学会
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