標識用数字の判読性を字体と背景板の大きさの効果から吟味した. 実験は4種類の字体, 各0から9までの10個の数字について, それが提示される背景板の大きさを変化させることによって行なわれた. ここでは, 視認距離法を修正した方法が用いられ, 同時に誤読率の関係も調べられた. その結果, 次のことが明らかとなった.
1. 判読距離は背景板の増大に伴って増加する. 2. 誤読率は背景板の増大に伴って減少する. 3. 判読距離に及ぼす字体の効果は必ずしも明らかでないが, 誤読には影響を与える. 4. 2桁数字の視認距離は, 数字間の間隔が広い程増加するが, ある間隔に達すると, それ以上は一定となる.