論文ID: 2023-016
【目的】循環器疾患のリスク軽減のために骨格筋電気刺激(EMS)を処方する上で,刺激様式に着目し,一過性の下肢への電気刺激の刺激様式の違いが動脈スティフネスに及ぼす影響を検討した.【方法】対象者は健常成人男性15名であり,刺激は下肢に対して最大耐性刺激強度,刺激時間は20分間とし,4 Hzで単収縮による刺激を繰り返す(4Hz条件)および20 Hzの強縮性収縮を3秒間刺激する(20 Hz条件)を設定した.各条件前後には血圧脈波検査装置を用いて上腕−足首間の脈波伝搬速度(ba-PWV)を測定した.【結果】両条件直後でba-PWVは有意に低下し,条件直後のba-PWVは,20 Hz条件と比較して4 Hz条件で有意に低値を示した.【結論】単収縮を繰り返した4 Hzの刺激を使用することで,EMS後のba-PWVの低下が著しくなることが示された.