物理療法科学
Online ISSN : 2758-1063
Print ISSN : 2188-9805

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tES およびアプリケーションにおけるリハビリテーション分野への実装に向けて
都志 宣裕行田 智哉
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 2025-003

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抄録

活発に研究がされてきた技術の一つに経頭蓋電気刺激法(tES)がある.非侵襲的な電気刺激により興奮性および抑制性の神経活動の調整を図るtES は精神活動,認知機能,運動機能等の幅広い分野において効果が報告されている.一方で,tES は,効果の個人差が大きいことが課題としてある.特に発症部位の個人差が大きい脳卒中後に刺激を行うために,刺激条件の個別化が必要となる.本稿では,世界におけるtES 技術に関する実用例や応用例について紹介するとともに,我々が失語症を対象として行っている個人化研究を例に,社会実装に向けたtES 研究を詳述する.また,近年は臨床にアプリケーション(アプリ)を用いた取り組みも注目されている.リハビリテーション分野で使用されるアプリには,患者自身がトレーニングや学習として利用できる自主トレーニング用アプリと,医療者が評価や治療を行う際に補助的に利用できる医療者用のアプリに大別される.本稿では,我々が失語症を対象として取り組んでいる自主トレーニング用アプリおよび医療者用アプリを例に,アプリを用いたリハビリテーション分野への応用の可能性について紹介する.

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