物理療法科学
Online ISSN : 2758-1063
Print ISSN : 2188-9805

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高周波電場を用いた温熱療法による唾液アミラーゼ活性値の変化
─表在温熱療法との比較─
松下 晴菜石塚(井上) 真実谷間(長井) 桃子青山 朋樹中村 雅俊
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ジャーナル オープンアクセス 早期公開

論文ID: 21-20

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抄録

本研究の目的は,温熱療法の一つである高周波電場を用いた温熱療法(高周波温熱)が自律神経活動へ与える影響について検討し,表在温熱療法と比較を通して,高周波温熱によるリラクゼーション効果の有無を明らかにすることとした.リラクゼーション効果は自律神経活動指標の一つである唾液アミラーゼ活性値を測定した.唾液アミラーゼ分泌は交感神経に依存しており,交感神経活動亢進により唾液アミラーゼ活性値は上昇することが報告されている.対象は健常若年女性30人とし,無作為に高周波温熱群とホットパック群に群分けした.各介入は20分実施し,介入前後にて唾液アミラーゼ活性値を測定した.その結果,高周波温熱群では唾液アミラーゼ活性値は実施前と比較し実施後に有意に減少した(p<0.05)がホットパック群では有意な変化は認められなかった.以上より,高周波温熱は交感神経活動を抑制させ,リラクゼーション効果があると示唆された.

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© 2022 一般社団法人 日本物理療法学会

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