抄録
本研究の目的は,解決志向チーム会議(Solution Focused Team Meeting Method: SFTMM)の導入が「チーム学校」のマネジメント機能に及ぼす影響について,経営学的視座から検討することであった。このため,SFTMMを長期的に導入した2事例について,組織体制の変容と児童らの動向に焦点を合わせ,リーダーシップをはじめとする経営学の視座から分析した。その結果,SFTMMが依拠する解決志向やファシリテーションが機能することにより,「チーム学校」が掲げる「校長のリーダーシップ」ではなく,各メンバーの役割に基づくシェアド・リーダーシップが実現し,教員の心理的負担も軽減された。また,定期異動など組織再構築の際のリスクヘッジとしても機能し,教員の仕事の効率化も見られた。管理職のリーダーシップ育成が困難な今日の状況において,SFTMMは「チーム学校」を拡充させる上で経営学的な側面から有効であると考えられる。