抄録
本研究では,特別支援学級に在籍する2名の子どもに対して「こころの天気」を適用し,その効果や描画内容について比較検討した。その結果,2名ともに「こころの天気」適用の効用が示唆された。特に,欠席や遅刻が多い子どもの方が顕著な結果を示した。質問紙による分析において,相対的に得点の増加が大きかったことから,描画内容では暗く沈んだ気分が感じられる描画を表現し続けることで心の浄化を図ろうとしていたことが推測され,感情表出を苦手とする子どもに対する「こころの天気」の適用がより効果的であると考えられた。子どもの実態によっては,「こころの天気」が有効な治療的アプローチになり得る可能性が示唆された。