抄録
生体適合性を考慮したホローファイバー技術の向上により,様々な材質で作られた血液濃縮器が市販されている。今回我々は,膜材質の異なる4製品(PHC-1000,HPH-1400,LH-840P,BC-140)でアルブミン(ALB),遊離ヘモグロビン(遊離Hb),総蛋白(TP),電解質の漏出量,除水性能を比較検討した。その結果,膜のマイクロポーラス(膜の小孔)の大きさと形状が公称値と異なるものがあり,濾過液側で有用物質の漏出が見られた。また,膜にTP,遊離Hb,血小板の吸着による除水効率の低下が見られた。