体外循環技術
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陰圧吸引脱血法(VAVR)時の陰圧ラインフィルタ使用に関する検討
佐藤 智明見目 恭一関口 敦會田 治男樺澤 寛二吉田 譲大木 康則奥村 高広小塚 アユ子高橋 克弘斎藤 亮輔矢島 真知子許俊 鋭
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2003 年 30 巻 2 号 p. 128-130

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抄録

VAVRの陰圧ラインにフィルタを用いるとフィルタに結露が生じ,リザーバ内圧が上昇する危険があると指摘されているため,模擬実験を行い,リザーバ内圧の変動を測定し,フィルタの使用法を再検討した。実験は,バクテリアフィルタとエアーフィルタの2製品を用い,1)フィルタが加湿されたときのリザーバ内圧変化,2)浸水させたフィルタでのサッカーベント流量(通過ガス流量)を変化させたときのリザーバ内圧を測定した。その結果,バクテリアフィルタでは3時間までリザーバ内圧は上昇しなかったが,浸水時はサッカーベント流量を2.5L/min以上にするとリザーバ内圧が陽圧になった。エアーフィルタではどちらの実験でも実験開始直後からリザーバ内圧が急上昇し陽圧となった。フィルタを使用するには,フィルタの選定や浸水しない工夫,安全装置の使用が重要であると考えられた。

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© 日本体外循環技術医学会
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