抄録
拡張型心筋症の70歳,男性患者に,心機能改善,不整脈での突然死予防目的で,植込み型除細動器を用いた両心室ペーシング症例を経験した。心房細動患者のためdual chamberペースメーカの心房ポートに左室リード,本来の心室ポートに右室リードを接続し,両者の刺激間隔は最少設定の30m秒とした。治療後有意な血圧上昇はなかったが,QRS幅の短縮とベット臥床から自力歩行可能なまでQOLが向上した。しかし,患者はICD作動に対する精神的なストレスが新たな問題として発生した。また,最適刺激間隔設定のため,除細動機能をもつ両心室ペースメーカの導入が期待された。