抄録
【要旨】当院では1997年から2004年8月までに補助人工心臓装着を10例経験した。今回,拡張型心筋症の急性増悪症例に対し臨床工学技士が緊急補助人工心臓装着から患者管理,リハビリ,搬送まで多方面で携わった1症例を検討した。当院到着時は肝臓および腎臓などの高度機能障害が認められたがLVASおよびCHFを導入後,多臓器不全傾向が改善した。手動式ポンプの有無,内部バッテリー,内部コンプレッサーによる駆動圧など確認事項の徹底,当院独自の血液ポンプホルダーを作製することで血液ポンプの固定が一層確実となったことなどにより,トラブルを経験することなく歩行訓練に携わることができ,LVASに対しての精神的不安感を緩和することができた。臨床工学技士が中心となり内装,設備を配慮した救急車を考案使用し,電気容量の把握などにより救急車内設備および駆動装置類に関連したトラブルもなく安全に搬送できた。