教育心理学研究
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原著
老年期の社会的活動における動機づけとwell-being(生きがい感)の関連
—自律性の観点から—
堀口 康太小玉 正博
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2014 年 62 巻 2 号 p. 101-114

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抄録

 本研究は, 自己決定理論の枠組を参考にし, 老年期の発達課題を考慮した社会的活動参加動機づけ尺度を作成することを目的として実施された。都市部において社会的活動に参加する60歳から89歳まで424名を対象とした質問紙調査を実施し, 男女278名(男性72名, 女性195名, 不明11名 ; M=72.0歳, SD=5.9)を有効回答として分析を実施した。予備調査によって抽出された暫定版37項目を用いて因子分析を実施し, 最終的に「自己成長の追求」, 「自己の発揮志向」, 「喪失の制御」, 「他者への同調」, 「周囲への貢献希求」の5因子22項目によって構成される社会的活動参加動機づけ尺度が作成された。その後, 作成された尺度を構成している下位尺度について理論上想定された動機づけとの対応・相違が検討され, 尺度の妥当性・信頼性が確認された。本研究で作成された尺度によって, 老年期特有の動機づけを測定することが可能となり, 老年期における社会的活動への参加に関する研究が発展する可能性が示唆された。

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© 2014 日本教育心理学会
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