教育心理学研究
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原著
生徒指導上の問題発生頻度および携帯電話に対する規制と高校生の携帯電話依存傾向の関連
—高校教師・高校生を対象にした調査結果から—
三島 浩路黒川 雅幸大西 彩子吉武 久美本庄 勝橋本 真幸吉田 俊和
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2016 年 64 巻 4 号 p. 518-530

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抄録
 高校ごとの生徒指導上の問題の発生頻度認知や携帯電話に対する規制と, 携帯電話に対する生徒の依存傾向等との関連を検討した。13の高校に所属する教師約500人と生徒約1,700人を対象に調査を行った。その結果, 生徒指導上の問題の発生頻度認知が高い高校に在籍している生徒ほど, 携帯電話に対する重要度認知が高く, 携帯電話に対する依存傾向が強いことが示唆された。生徒指導上の問題の発生頻度認知が低い高校に関しては, 携帯電話に対する規制の強弱により, 生徒の携帯電話に対する依存傾向が異なることが示唆された。具体的には, 生徒指導上の問題の発生頻度認知が低い高校の中では, 携帯電話に対する規制が強い高校に在籍している生徒の方が, 規制が緩やかな高校に在籍している生徒に比べて, 携帯電話に対する依存傾向が強いことを示唆する結果が得られた。
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© 2016 日本教育心理学会
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