1970 年 18 巻 3 号 p. 183-192
WJPはLuchins以来, 1950年代の前半を頂点として, 構えや硬さの領域で利用されてきた課題である。ペーパー・テスト形式で施行される場合と実際に容器を呈示する場合とがあるが, 大部分は前者の形式で, 集団テストで行なわれる。測度としてはCr. の解決法および Ex. の正解数が使用される。実際に使用されている問題形式は, 構え形成問題と臨界問題 (Cr.) を基本にして, 4類型に分けられるが, 求められる水量の値や教示などは一定ではない。
構えの領域では, 構えの確立, 消失等の面で, アナグラムとならぶ重要な手段を提供する用具であることがわかる。
硬さの尺度としては, 種々の観点から, 単一の測定用具としては多くの問題がある。
今後は, 綿密な分析的研究の他に, 構えの領域ではもちろん, 動機づけ理論, 創造性研究の立場からの利用価値が考えられる。