2005 年 23 巻 3 号 p. 229-232
West症候群に対するACTH療法中の副反応予防対策の現状についてアンケート調査を行った。日本小児神経学会評議員の所属する113施設に対し、アンケート調査を質問紙により行った。今回は、ACTHの減量中止の要否とその理由、感染予防・低K血症・脳退縮に対する対応について検討した。51施設から有効回答を得た。ACTHの漸減中止は、42施設で実施されており、35施設で必要と考えていた。必要と考える理由は、視床下部・下垂体・副腎系の機能不全などの内分泌的理由が最多であった。感染予防の配慮を行っているのは34施設であった。モニタリング以外の低K血症に対する介入は19施設で実施されていた。脳退縮への対応は46施設で行われていた。ACTH療法の副反応に対する予防対策は施設間で大きく異なっていた。ACTH療法を適切に施行するためには、副反応予防対策の標準化が必要であると思われた。