てんかん研究
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複雑部分発作重積を示したdouble cortex syndromeの1女児例
小坂 仁木村 清次根津 敦夫小林 拓也石井 みゆき
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1995 年 13 巻 3 号 p. 227-232

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抄録
頻回の複雑部分発作を示すdouble cortex syndromeの12歳女児例を報告した。発作様式は, 眼球の共同偏視を伴う数分間の意識減損が断続的に出現するものであり, 意識減損に一致して左後頭部, 頭頂部付近もしくは左前頭部の律動波から始まる発作時脳波が記録された。意識障害は6時間持続したが, ダイアゼパムの静注にて頓挫した。double cortex syndromeでは種々の痙攣発作を認めるが, 複雑部分発作重積を伴ったものとしては本例が最初の報告と思われる。
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© 日本てんかん学会
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