てんかん研究
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WestおよびLennox-Gastaut症候群を除く乳幼児の難治性痙攣について
片岡 健吉中川 嘉洋北條 博厚
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1984 年 2 巻 1 号 p. 13-19

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抄録
乳幼児期 (5歳以下) の難治性痙攣で, West症候群, Lennox-Gastaut症候群に該当しない症例 (22例) について, 臨床的検討を行い, 以下のような結論が得られた。
1) 痙攣発作は1歳未満に発症することが多く, 2~3歳台で最も発作回数が多くなり, 5歳をすぎると軽減傾向をみせた。
2) 臨床発作症状より, 痙攣重積型, 強直型あるいは強直間代型, 無緊張型, 部分発作型に分類すると, それぞれ, 7例, 9例, 2例, 4例であった。
3) 発作間歓期に明らかな「てんかん性」脳波異常は6例 (27%) と少なかった。
4) 精神発達遅滞, 脳性麻痺などの神経学的異常を合併する例が15例 (68%) あった。
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© 日本てんかん学会
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