てんかん研究
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成人におけるフェノバルビタールナトリウム坐剤連続投与下の血中濃度の推移について
術後症例を中心に
忍頂寺 紀彰横山 徹夫田宮 健檜前 薫杉浦 正司松沢 裕次西沢 茂山本 清二嶋田 務根津 延和中島 正二植村 研一
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1985 年 3 巻 1 号 p. 11-17

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抄録
開頭術後症例17例, 非手術症例6例の計23例の成人脳神経外科的疾患を対象に, フェノバルビタールナトリウム坐剤を連続投与し, 血中濃度の推移を検討した。フェノバルビタールに換算4.04mg/kg/day以上の投与では, 48時間以内にその血中濃度は10μg/mlに達し, 72時間以内に10~25μg/mlの範囲に入る。72時間以後の有効血中濃度の維持は, フェノバルビタール1.53~2.53mg/kg/dayの経口または坐剤投与でなされた。これは, 4.50~6.0629/kg/dayの筋注によるフェノバルビタール, 72時間の投与と2.26~3.03mg/kg/dayの経口投与による維持に匹敵した。
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© 日本てんかん学会
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