てんかん研究
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若年性ミオクロニーてんかんの臨床脳波学的検討
小国 弘量福山 幸夫
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1988 年 6 巻 1 号 p. 39-46

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抄録
若年性ミオクロニーてんかんは, ミオクロニー発作と覚醒型大発作とを主徴とする代表的な原発全般てんかん症候群である。われわれは同症例に属すると思われる14例 (男5例, 女9例) を経験し臨床的ならびに脳波学的に検討した。全例, 早朝覚醒時の間代性発作様の両腕のミオクロニー発作を認め, 12例では時に全般発作へ移行した。睡眠不足時に発作を起こしやすく, 1例では入院後の24時間断眠にて発作が誘発された。4例で欠神発作を合併し, 6例に痙攣の遺伝的負因が認められた。大発作の前におこるミオクロニー発作は, 見逃されたり単純部分発作と混同されることもあり, 覚醒型大発作を見た場合には, 詳細な病歴聴取が必要である。
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© 日本てんかん学会
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