本論は, 課題の‘あいまいさ’を測定するのに, 情報理論の導入を試みたものである。情報理論の概念に基き, 測定した値を課題の構造度と考えた。ただ, 測定には, 集合論との結合を進めている。本論では認知された構造度を数量的に評定する試論を提示した。今後の研究で思考の事象空間をある程度予測し得る, と考える。
また, PM式指導条件の一つの分析として, 十分興味をそそるものである。リーダーシップとの関連において, 新しいアイディア, 独創的思考における効果的構造度 (課題へのアプローチ法) を実験的, 実証的に検討すれば, 創造的生産の技術として有効となるであろう。