森林利用学会誌
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論文
自走式搬器の普及経緯と作業システムに関する一考察
永井 芳郎小林 洋司
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ジャーナル オープンアクセス

1998 年 13 巻 1 号 p. 19-30

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抄録

わが国における最近の高性能林業機械の普及状況は,目ざましいものがある。架線系集材機は,タワーヤーダ,自走式搬器を除いて頭打ちの状態が続いている。本報告は,こういった最近の林業機械化の動きと,自走式搬器のこれまでの導入状況と機械,作業システムの特徴について考察した。自走式搬器は,九州を中心に1983年頃より急速に普及を見た。この傾向はさらに岐阜県,静岡県へと進み,その後岩手県でも普及を見た。前者は元来,架線集材系の多い県に普及を見たとみられる。また,自走式搬器の集材システムの特徴を見るために,天竜地区にて日報,および現地にて調査した。自走式搬器を用いた集材作業による生産性は,平均,セットあたり18.5〜35.7m^3であった。

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© 1998 森林利用学会
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