森林利用学会誌
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論文
枝打ち作業における人力と機械力の作業能率と労働負担について
瀧本 義彦市村 秀樹
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ジャーナル オープンアクセス

2004 年 19 巻 1 号 p. 27-34

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抄録

森林作業において機械化が促進されつつあるなかで,枝打ち作業は今でもまだ人力作業が多く行われている。そこで本研究では,ヒノキの枝打ち作業を人力とリモコン式枝打ち機械で行った場合の労働負担,作業能率の比較研究を行った。人力,機械作業をそれぞれ要素作業に分類し,作業時間,心拍数からエネルギー消費量を求めた。その結果,人力作業では「枝打ち」作業,機械作業では「様子を見る」作業が全体の約75%の時間割合を占めており,ここでのエネルギー消費量の違いが,人力作業の高負担につながっている。1日あたりの作業可能な枝打ち木の本数を作業能率から計算すると,人力作業では作業者の枝打ち作業経験年数による差が大きいが,機械作業ではほとんど差が見られない。さらに枝打ち経験年数が多い作業者では人力作業能率が高くなるが,経験年数が少ない作業者では機械作業能率が高かった。これらのことから,新規就労者が効率的に枝打ち作業を行うためには,リモコン式枝打ち機械が有効であると推察される。

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© 2004 森林利用学会
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