森林利用学会誌
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論文
トドマツ人工林主伐後の重機による地表処理における処理幅と作業方向による作業効率と植生除去効果の違い
倉本 惠生伊藤 宏樹関 剛津山 幾太郎石橋 聰
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2018 年 33 巻 1 号 p. 5-13

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抄録

トドマツ人工林主伐後に天然更新を誘導するための,重機による地表処理方法を検討した。油圧ショベルに取り付けたグラップルバケットと,グラップルローダによって地表部の植生をはぎ取る処理を行い,作業幅とアタッチメントの操作方向による作業功程とササの除去効果を調べた。グラップル作業の作業功程は処理幅によって異なり,およそ5 m 程度の処理幅で最も効率が高くなった。また,同じ面積の区画を処理する場合は全面処理よりも5 m 幅の筋状処理の効率が高かった。グラップルバケットでの異なる2つのアタッチメント操作を比較した結果,作業効率は両者で差は見られなかったが,バケットを機体側に引き寄せる操作の方が,バケットの背で前方に押し出す操作よりも,植生の除去効果が高かった。

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