急傾斜地でも移動可能なベースマシンとして,半脚式歩行機械の導入,検討が行われている。本論文では,半脚式歩行機械による列状間伐の作業観測を行い,問題点について考察した。作業功程は31.8m^3/人・日であった。今回の作業ユニットは小形であったが,もし大形化することが可能であれば,作業時間を17.5%程度短縮することができる。平均林内移動速度は481.8m/h,最高速度は1296.0m/hと,現段階で他の半脚式機械より速い結果が得られた。その違いとしてオペレータの技量やベースマシンの移動性能の違いが理由として考えられる。作業ユニット格納,準備時間は移動毎に18.5秒かかり,実質的な移動時間は1回あたり40.9秒であった。仮に平均移動速度が1km/hに向上したとすると,作業功程が1.2倍になると試算される。