日本林学会誌
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同令-齊林の立木本数間伐に関する研究その1
中元 六雄
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1956 年 38 巻 4 号 p. 130-135

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抄録

1.本稿は一定画積当本数即ち密度を1本当平均占有面積の平方根であらわし,これは林木相互間の平均距離とは必ずしもいえないにしても,これと密接な関係にあるので,この値を一応跂距離 (C=(A/N)1/2) となづけ,これが平均胸高直径(または断面積直径)と線型回帰することをなるべく多くの実例によつて実証しようとしたものである。
2この回帰線から本数と直径との関係は誘導はされ,一般にN=1/(a+bD)2である。
3.本式はN-C換算表が予め作製してあれば他の成長曲線式よりも計算が容易で,また種々の場合を検討した結果当て篏りは大体すぐれ,適用範囲も相当広いと思われた。但し本関係は生存競争が行われている森林に限られている。
4. C=a+bD式は間伐を数字であらわすための基礎とするためで,稿を改めて何故Cを使用したかを明らかにしたいと思うものである。

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