日本森林学会誌
オープンアクセス電子ジャーナルとして毎月発行(104巻6号から)。
論文で用いたデータはJST の提供するデータリポジトリJ-STAGE Dataで公開し、シェアが可能。
Editorial Managerに投稿された原稿は、審査事務システムにて、査読(ピアレビュー)を経て、本誌に掲載。
オンラインで発行される原稿の種別は、論文・短報・総説・その他(書評など)である。
投稿については、学会のホームページの投稿案内をごらんください。
103 巻 3 号以降に掲載された学術論⽂はオープンアクセスで、設定されるクリエイティブ・コモンズ・ライセンス(Creative Commons license)は CC BY-NC-ND 4.0。本誌掲載の論文の使用については著作者および第三者による著作権の利⽤を参照。

スコープ
日本森林学会誌(以下、日林誌)は日本森林学会が定期的に刊行する和文の学術誌です。日林誌は1919年より、森林と林業に関する基礎研究・応用研究の成果をまとめた論文、短報、総説等を発信しています。森林・林業に関わるあらゆる人びとにとって科学的な情報の共有・交換の場であるとともに、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。 

対象とする森林学分野

林政、経営、立地、遺伝・育種、生理、造林、植物生態、動物・昆虫、微生物、防災・水文、利用、風致・観光、教育
もっと読む
収録数 942本
(更新日 2024/03/03)
Online ISSN : 1882-398X
Print ISSN : 1349-8509
ISSN-L : 1349-8509
ジャーナル 査読 オープンアクセス
J-STAGE Data
過去3年間の日本森林学会誌論文賞授賞論文
103 巻 (2021) 5 号 p. 351-360
深層学習を用いた樹幹からの打撃音に基づく樹高および材積の推定 もっと読む
編集者のコメント

令和4年(2022年)日本森林学会誌論文賞
この論文は、立木を打撃すれば樹高が推定できそうだという素朴なアイデアを、音情報の画像化と深層学習によるスペクトログラム画像解析といった今日的な技術を組み合わせることで実装したもので、新規性という点で高く評価できる。また、近年の森林計測分野ではレーザー測量や写真測量によって樹木サイズを計測する試みが多くなされているが、本論文ではレーザーや写真以外の情報源として打撃音が有効であることを示した点で、学術的発展性を有するものと高く評価できる。さらに、著者らは今後に取り組むべき課題を複数提示しており、これらを一つずつ解決することにより、将来的には、測定対象木を数回打撃してその場でスマートフォンに録音するだけで樹高や材積が推定可能なシステムが開発される可能性があり、高い社会的波及性のほか進歩性も期待できる。

104 巻 (2022) 2 号 p. 74-81
中国の森林動態に対する社会経済要因の短期的および長期的影響 もっと読む
編集者のコメント

令和4年(2022年)日本森林学会誌論文賞
この論文は、中国の森林資源動態を対象として、経済水準が森林面積に与える影響を、これまで試みられていなかった長期と短期の双方の視点を取り入れて、自己回帰分布ラグ(ARDL)モデルを導入して分析したものであり、この点に新規性と独創性が認められる。また、分析においては、丁寧な検討をした上で、計量経済学的に適切なモデルと検定を用いており、進歩性が認められるほか、このような長期と短期の双方の視点を取り入れたARDLによる解析は、将来的に学術分野の発展に多大な貢献をもたらすという点で高く評価できる。さらに、脱炭素社会に向けて森林動態の研究が国際的に注目される中で、中国を事例にして森林面積に対する複数の社会経済要因の影響を明らかにしたという点で社会的波及性もあり、将来的に持続的森林管理に向けた政策や投資などに関する一層の重要な知見をもたらすことが期待できる。

102 巻 (2020) 4 号 p. 225-231
競合植生によって異なるスギ造林地の下刈り要否の判断基準 もっと読む
編集者のコメント

令和3年(2021年)日本森林学会誌論文賞
この論文は、九州北部のスギ造林地を対象に、様々な植生タイプを網羅する44林分100プロットにおいて2,765本のスギが調査し、その結果、成長休止期の時点で次回の下刈り要否をスギ植栽木の樹高に基づいて判断する基準を植生タイプごとに示したものである。下刈りコストの削減は,我が国の再造林,ひいては持続的な森林経営の実現のために必要不可欠なテーマであるが、その点に関して重要かつ具体的な提言を行っていることから、高い社会的波及性を認めることができる。調査のサンプリングは綿密に計画され,種に特有な空間獲得・空間修復能力に着目して種間競争を評価し,最終的に下刈り要否の判断基準における種組成の重要性に言及した点は高い新規性・進歩性を有する。また、データの重厚さ,論点の簡潔性,科学的手法への重要な提言など、今後の当該分野の研究の発展につながりうるものであることから、学術的発展性も高いもとと認められる。

102 巻 (2020) 1 号 p. 24-30
日本における森林計画制度の起源 もっと読む
編集者のコメント

令和2年(2020年)日本森林学会誌論文賞
この論文は、日本の民有林行政の大きな柱である森林計画制度の原点が1939年森林法の中改正にあったことを示したものである。従来の学説では、森林計画制度は敗戦後1951年の森林法改正によってスタートしたとされていたが、その見方に対して大きな一石を投じた。日本の森林計画制度がわが国独自の経験知と問題意識から生まれた必然性、GHQとのギリギリの攻防の中で主体的に形成されたものであるという知見は森林科学の学術分野に大きな影響を与えるとともに、林業、林産業などの裾野の広い社会分野への確実な貢献も果たすものと考える。また、山本会員は関連する公文書、報告書、雑誌、私的に綴った文書を丹念に収集・整理する作業を進め、関係者へのインタビューも十分に積み重ねた末に本論文の結論に到達した。このことは、ともすれば埋もれがちな資料の価値をわれわれは再評価すべきであることを示すものである。以上のように、山本氏会員の当該論文はきわめて優れた業績である。

102 巻 (2020) 1 号 p. 69-76
福島県在住の小中学生を対象とした森林体験を伴う自然体験活動が生きる力と自然との共生観に及ぼす効果 もっと読む
編集者のコメント

令和2年(2020年)日本森林学会誌論文賞
この論文は、森林体験活動の教育的な効果を環境教育や野外教育の評価手法を応用して分析を試みた研究であり、森林科学では初の取り組みである。ひとくちに森林体験活動といっても、その活動内容は幅広いため、教育的な活動の成果の評価軸の設定が難しかったが、山田会員は心理学的手法をもとに開発された評価尺度(IKR評定用紙など)を応用し、さらに複合的な評価を行うことで科学的なエビデンスを提示することに成功した。また、林野行政では森林サービス産業など森林空間の活用が期待されているが、本論文で提示された手法を用いることで森林での多様な体験活動の改善につなげることが可能であろう。また、山田会員は東日本大震災の避難時の困難な状況下にあった子ども達を研究対象に選ぶことで、被災時の子ども達のストレスの軽減に関わる自然体験の意義を示した。これは、自然災害が多発する今の日本における社会的ニーズに応えうる研究成果といえる。以上のように、山田氏会員の当該論文はきわめて優れた業績である。

すべてのおすすめ記事を見る
最新号のすべての記事を見る
月間アクセス数ランキング (2024年02月)
このページを共有する
過去の巻号を選ぶ
feedback
Top