抄録
ヒマラヤシーダーの花粉について,温度と時間を変えた熱処理を行なった。
その目的は,交配器具に害を与えないで,交配器具に付着した汚染花粉を完全に殺してしまう,適当な処理温度をみつけることである。
熱処理は50°C, 60°C, 70°C, 80°Cおよび90°Cで1時間, 2時間, 3時間, 4時間および6時間の処理を行なった。その結果, 50°Cと60°Cの処理では,それほど花粉の発芽率の低下がみられなかったが, 70°Cと80°Cの処理では発芽率の低下がみられた。また90°Cの処理では1時間以上の処理で,すべての花粉が完全にその発芽能力を失った。
ヒマラヤシーダーの花粉の熱に対する抵抗性はスギ,ヒノキ,アカマツおよびクロマツよりも強く,ヨーロッパ,アジアおよびアメリカ産のマツ類とほぼ同じ程度のようである。