総合病院精神医学
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総説
摂食障害の認知行動療法
永田 利彦
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2011 年 23 巻 4 号 p. 355-363

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抄録

神経性過食症の概念が提唱されて四半世紀ほどしかならないのにかかわらず,摂食障害の精神病理は大きく変化し,複雑になる一方である。Fairburnが1981年に認知行動療法の有効性を報告して以来,各種のガイドラインは神経性過食症への最もエビデンスを有する治療としている。摂食障害の精神病理の複雑化に合わせて,Fairburnらは神経性過食症といった亜型分類にとらわれず,感情不耐性など弁証法的行動療法の要素も取り入れた強化認知行動療法を提唱している。しかし,大学病院を受診する摂食障害は数多くの併存症を有し,全般性の社交不安障害に対する認知行動療法や,自傷や自殺未遂といった衝動行為を次々に行う多衝動性に対し,弁証法的行動療法なども考慮する必要がある。

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© 2011 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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