2013 年 25 巻 4 号 p. 363-368
当院は大都市にある救命救急センターなどを含む総病床数1,063床の大規模総合病院で,成人・児童青年精神科はともに有床である。平成22年の時点で成人精神科病棟は全閉鎖の33床(保護室2床,個室6床)であった。平成8年4月から大阪市内発生の緊急措置診察・入院の受け入れを行い,平成15年10月より大阪府下精神病院からの身体合併症を伴う患者の受け入れを行っている。しかし,精神科合併症患者の受け入れに苦慮しているという報告があり,当院でも入院の受け入れができない場合が多かった。当院も平成20年度から制定された「精神科救急・合併症入院料」の取得を目指し,病棟改修も含めたハード面,ソフト面での課題を検討した。精神神経科病棟の個室の増床を行い,病床数は28床,うち保護室2床,個室14床(6床は合併症ユニット)となった。その他,すべての要件を満たすことができ,平成24年9月から「精神科救急・合併症入院料」を算定することとなった。