総合病院精神医学
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症例
せん妄を伴う可逆性後頭葉白質脳症にolanzapineと降圧薬の併用が奏効した1例
臼杵 理人西 大輔松岡 豊
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2014 年 26 巻 1 号 p. 69-74

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抄録

可逆性後頭葉白質脳症(posterior reversible encephalopathy syndrome:PRES)は高血圧,子癇,膠原病などの基礎疾患,化学療法剤や免疫抑制剤などの薬剤,移植,感染などが背景因子となって後頭部優位の血管原性脳浮腫を生じ,種々の神経学的症状および精神症状を呈する症候群である。今回われわれは,うつ病既往歴のある患者が意識障害を呈して入院となったが,臨床所見,頭部MRI所見などから,せん妄を伴った可逆性後頭葉白質脳症(PRES)と診断された症例を報告した。 せん妄に伴う精神運動興奮状態を認めたが,olanzapine投与と降圧剤の併用が奏効し,後遺症なく軽快した。総合病院で勤務する精神科医は,コンサルテーション・リエゾンの際に適切な情報を提供できるようにPRESの特徴について理解しておく必要がある。

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© 2014 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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