総合病院精神医学
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経験
総合病院で認知行動療法を行うことの長所と短所
山﨑 信幸
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2014 年 26 巻 3 号 p. 234-238

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抄録

近年,うつ病患者数は増加傾向にあり,うつ病患者に適切な医療を提供する意義は大きい。 うつ病に対する認知行動療法の有効性が確立されてはいるが,多忙な総合病院精神科医師が認知行動療法を実施する際には困難を伴うことが多い。総合病院精神科の医師,コメディカルが認知行動療法のトレーニングを受けることで,認知行動療法を希望する患者のニーズに応えることができるとともに,精神科治療技法の質の向上につながり,若手医師・コメディカルの精神療法の教育にも役立てることができる。セルフヘルプ用の書籍,コンピュータ支援型認知行動療法などの簡易型(低強度)認知行動療法の利用を通じて,総合病院精神科においても認知行動療法の導入が進むことが期待される。

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© 2014 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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