論文ID: 21-00047
本研究では日本海南西海域産アカムツを対象とし,耳石横断薄層切片を用いた年齢査定により年齢体長キーを作成し,山口県下関漁港および島根県浜田漁港における漁獲情報から年齢別漁獲尾数を推定した。さらに,沖合底びき網漁業の漁獲成績報告書からデータフィルタリングによりアカムツの狙い操業を抽出した標準化CPUEを算出した。チューニングVPAにより資源量などを推定し,レトロスペクティブ解析により推定結果の妥当性を確認した。推定資源量より,本海域産アカムツの資源状態は高い水準にあると判断した。さらに,アカムツ小型魚の保護を目的とした管理方策について検討した。