総合病院精神医学
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総説
VSRAD®:精神科臨床へのニューロイメージングの最新応用
松田 博史
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2016 年 28 巻 3 号 p. 210-218

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抄録

Voxel-based Specific Regional analysis system for Alzheimer’s disease(VSRAD®)は,3次元の全脳の構造MRIを用いてvoxel-based morphometryを行うWindows OSで動く単独のソフトウェアである。日本全国の約3,000施設で用いられており,認知症を来す精神神経疾患の早期および鑑別診断ならびに進行度評価と日常臨床における補助診断法として幅広く用いられている。解析の手順は,まず,MRIを灰白質,白質,脳脊髄液に分割し,次に灰白質と白質画像,それぞれを線形変換と非線形変換により標準脳に形態変換する。その後,平滑化を行った後,正常データベース画像と統計学的に比較する。統計学的な比較においては,正常データベース個々の患者のデータが各ボクセルにおいて平均から何標準偏差離れているかというZスコアマップを算出する。

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© 2016 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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