活動抑制とは,病気への罹患をきっかけに日常生活内の様々な活動を抑制することである。本研究では,がん患者用活動抑制尺度(SIP-C)を開発し,信頼性・妥当性について検討することを目的とした。対象となったがん患者118名に対して,SIP-C暫定版,SIP,抑うつ,QOL尺度への回答を求めた。項目選定の結果,26項目が最終項目となった。SIPの内的整合性を検討した結果,KR-20のα係数による内的整合性は0.88と,十分な値であった。また,妥当性検討のために関連要因との相関分析を行った結果,妥当性が示された。今後,SIP-Cががん患者の活動抑制を評価するツールとして有用な尺度となることが期待される。