総合病院精神医学
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症例
トラマドールと抗精神病薬との併用によりけいれん重積発作を呈した1例
塩田 勝利岡田 剛史小林 聡幸須田 史朗
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2020 年 32 巻 2 号 p. 195-200

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抄録

近年,国内でも疼痛対策の必要性が重要視されるようになり,オピオイド製剤が積極的に使用されるようになった。オピオイド製剤であるトラマドールは,非がん性慢性疼痛に適応を有し麻薬指定もされなかったため,臨床現場では使用が増えている。そのため精神疾患を有する患者にもその使用が拡大している。トラマドールは催けいれん作用をはじめ,種々の重篤な副作用を引き起こすことが知られている。しかし精神科医がトラマドールの副作用に注意を払うことは乏しい。今回われわれは,トラマドールと抗精神病薬との併用でけいれん重積発作を呈した症例を経験した。抗精神病薬も催けいれん作用を有することはよく知られており,トラマドールとの併用には十分注意を払うべきである。また,精神科領域で一般的に使用される抗うつ薬やリチウム製剤も催けいれん作用を有することは周知の事実であり,精神科医はこれらの薬剤とトラマドールの併用にも注意すべきである。

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© 2020 一般社団法人 日本総合病院精神医学会
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