2015 年 48 巻 3 号 p. 264-271
症例は,手術歴,妊娠歴のない33歳女性で,間欠的な腹痛および嘔吐を主訴に当院を受診した.腹部・骨盤造影CTで小腸イレウスと診断し,直腸右腹側にclosed loopの形成を認め,矢状断再構築画像でダグラス窩から仙骨方向に突出するclosed loopを認めたことから,ダグラス窩の異常裂孔を介する内ヘルニアと診断した.陥入した腸管壁の造影効果は保たれ腸管壊死を疑う所見に乏しかったことから,腹腔鏡下に緊急手術を施行した.ダグラス窩に陥入した小腸は,愛護的に整復を試みると容易に整復でき,ダグラス窩のやや右側に1.5 cm大の腹膜欠損を認めた.小腸は腹膜欠損部にRichter型に陥入しており,腸管壊死の所見はなく腸管切除は行わなかった.腹膜欠損部を縫合閉鎖し,手術を終了した.ダグラス窩腹膜欠損部を介した内ヘルニアの報告は現在までに7例と極めて少なく,本例は術前診断できた初めての症例と考えられた.
内ヘルニアは腸閉塞全体の1%未満で,小腸閉塞に限ると0.6〜5.8%といわれ比較的まれな疾患である1)2).その中でダグラス窩腹膜欠損部を介した内ヘルニアの症例報告は極めて少なく,我々が検索したかぎりではいまだ術前診断された例はない.今回,我々は腹部造影multi-detector CT(以下,MDCTと略記)で早期に術前診断し,腹腔鏡下に整復しえたダグラス窩腹膜欠損部を介した内ヘルニアの1例を経験したので報告する.
症例:33歳,女性
主訴:腹痛,嘔吐
家族歴・既往歴:特記事項なし.
妊娠・出産歴:なし.
現病歴:2011年6月,来院10時間前から続く腹痛,嘔吐を主訴に当院を受診した.
現症:身長162 cm,体重47 kg,体温37.0°C,血圧113/71 mmHg.脈拍76回/分,整.腹部は平坦,軟.下腹部に圧痛を認めるものの,筋性防御はなく,腫瘤は触知しなかった.
血液検査所見:WBC 16,900/μl,CRP 0.01 mg/dl,BUN 11 mg/dl,CRE 0.42 mg/dl.LDH 145 mg/dl,CK 63 mg/dl.炎症反応以外,異常所見を認めなかった.
腹部単純X線検査所見:左側腹部を中心に,大量の小腸ガスを認めた.
腹部・骨盤造影MDCT所見:下腹部の小腸に拡張,腸液貯留を認め,小腸イレウスが示唆された(Fig. 1a).骨盤部では,直腸の右方に小さなclosed loopの形成を認め,直腸は左方に圧排されていた(Fig. 1b).矢状断再構築画像では,子宮と直腸の形成する腹膜翻転部のラインより明らかに仙骨方向に突出するclosed loopが確認できた.また,陥入した腸管の周囲に腹水の貯留を認めた.Closed loop形成部の小腸の腸管壁の造影効果は保たれ,積極的に腸管壊死を疑う所見は認めなかった(Fig. 1c, d).
a: Dilatation of small-bowel loops is seen in the lower abdominal cavity. b: A closed small-bowel loop is detected in the right side of the rectum and the rectum is compressed toward the left side. c: Sagittal reconstruction images clearly demonstrate a closed loop (arrow) which protrudes through the Douglas pouch (arrowhead) toward the sacrum, highly suggesting the internal hernia in the peritoneal defect of the Douglas pouch. d: Schema of Fig. 1c.
以上より,ダグラス窩に異常裂孔が存在し,同部がヘルニア門となった骨盤部内ヘルニアを疑った.Closed loop形成部の腸管壁の造影効果は保たれ,腸管壊死を疑う所見に乏しかったことから,腹腔鏡下に整復を行う方針とし,受診8時間後に緊急手術を行った.
手術所見:患者を全身麻酔下に,仰臥位とし,手術を開始した.Open methodで臍下から12 mmのトロッカーを挿入し,気腹を開始した.次いで右下腹部に12 mm,左下腹部に5 mmのポートを挿入した.腹腔内を検するに,拡張した小腸を認め,頭低位として,腸鉗子で小腸を頭側に圧排した.子宮を鉗子で腹側に持ち上げると,ダグラス窩に小腸が陥入している様子が観察できた(Fig. 2a).左下腹部からさらに5 mmのポートを1本挿入し,子宮を挙上して陥入している小腸の整復を愛護的に試みると,容易に整復可能であった.ダグラス窩のやや右側に,1.5 cm大の腹膜欠損を認めた(Fig. 2b).以上からダグラス窩に生じた腹膜欠損をヘルニア門とした,内ヘルニアによる腸閉塞と確定診断した.小腸は異常裂孔にRichter型に陥入しており,腸閉塞を呈していたが,腸管壊死には至っておらず,腸管切除は行わなかった.3-0吸収糸で腹膜欠損部を体内結紮し,閉鎖した(Fig. 2c).ドレーンは留置せず,手術を終了した.出血量15 g,手術時間2時間1分であった.
a: The small intestine is incarcerated into the right side of the Douglas pouch (arrows) where a small amount of ascites is found. b: After repositioning the incarcerated small intestine, the peritoneal defect, approximately 1.5 cm in diameter (arrow), can be clearly seen in the right side of the Douglas pouch. c: The abnormal peritoneal defect is closed by interrupted sutures with 3-0 absorption threads.
術後経過:術後第3日目より経口摂取を開始し,合併症なく,術後6日目に退院した.術後2年10か月経過した現在まで,イレウスの再発を認めていない.
内ヘルニアとは,1932年にSteinke3)が定義しているが,腹壁の欠損部から発生する外ヘルニアとは対照的に,腹膜に存在する窩や孔の中に腹腔内臓器が陥入する状態である.内ヘルニアが原因で腸閉塞を発症する割合は,腸閉塞全体の約1%以下といわれており,極めてまれである1)2).内ヘルニアの分類は前述のSteinke3)の分類法が代表的で,異常裂孔への陥入は「異常裂孔ヘルニア」,陥凹部や囊状部への陥入は「腹膜窩ヘルニア」と分類されている.高橋ら4)による本邦での内ヘルニアの集計報告では,腹膜窩ヘルニアが約40%,異常裂孔ヘルニアが約60%と後者が多く,内ヘルニアの原因となった異常裂孔は頻度順に,小腸間膜裂孔,結腸間膜裂孔,大網裂孔,子宮広間膜裂孔と報告されている.Ghiassiら1)の49例の内ヘルニアの検討では,transmesenteric internal herniaが57%と最も多く,ついでparaduodenal internal hernia 12%,transomental internal hernia 10%であり,pelvic internal herniaは6%と報告している.しかし,高橋ら4)の本邦内ヘルニア報告例の集計の中で,ダグラス窩の腹膜欠損をヘルニア門とする異常裂孔ヘルニア(以下,ダグラス窩腹膜欠損部ヘルニアまたは本症と略記)の記載はなく,Ghiassiら1)はpelvic internal hernia 3例と記載しているが,その詳細は不明である.
医学中央雑誌(1983年~2014年)およびPubMed(1950年~2014年)で「ダグラス窩」,「内ヘルニア」,「Douglas」,「hernia」をキーワードして検索したところ(会議録除く),ダグラス窩腹膜欠損部ヘルニアの報告は7例のみで,極めてまれな疾患と考えられた5)~11).なお,最近,小久保ら10)およびSuwaら11)はダグラス窩腹膜欠損部ヘルニアの報告例を集計しているが,いずれもその中にBunniら12)の報告を加えている.しかし,かれらの報告例を詳細に検討すると,会陰ヘルニア(perineal hernia)であり,外ヘルニアに相当する.すなわち,骨盤ヘルニア(pelvic hernia)と骨盤部内ヘルニア(pelvic internal hernia)を区別する必要がある.骨盤ヘルニアは閉鎖孔ヘルニア,坐骨ヘルニア,会陰ヘルニアに分類され,このうち会陰ヘルニアは骨盤横隔膜の先天的あるいは後天的な要因で欠損が生じて発生するもので,女性では発生部位から前方型と後方型に分類され前方型はダグラス窩部から会陰部に突出する外ヘルニアで,別名ダグラス窩ヘルニアとも呼ばれる12)13).一方,骨盤部内ヘルニアには14),内膀胱上窩ヘルニア(supravesical hernia),子宮広靱帯腹膜欠損部ヘルニア(hernia through a peritoneal defect of the broad ligament),ダグラス窩腹膜欠損部ヘルニア(hernia through a peritoneal defect of the pouch of Douglas),直腸周囲窩腹膜欠損部ヘルニア(hernia through a peritoneal defect of the perirectal fossa)が含まれる.ダグラス窩ヘルニア(会陰ヘルニア)は外ヘルニア,ダグラス窩腹膜欠損部ヘルニアは内ヘルニアであり,臨床症状やCT所見も異なるので確実に鑑別すべきである.
それら既報告例に自験例を加えた8例について,臨床病態,特にCT画像所見を中心に検討した(Table 1)5)~11).全例女性で,平均年齢は39歳(17~80歳)であった.手術既往は8例中4例に認められ,その内訳は人工妊娠中絶,子宮摘出,虫垂切除,帝王切開,子宮円錐切除であった.出産歴は記載があった7例中2例に確認された.
No. | Author (Year) | Age/Sex | Past history | Frequency of P/D | Etiology | Preoperative diagnosis | CT and/or enteroclysis via ileus tube |
Possibility of preoperative diagnosis | Operation | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
① Pelvic closed loop |
② Rectum compression |
③ Protrusion toward sacrum |
For intestine | For hernia orifice | ||||||||
1 | Fiirgaard5) (1988) | 17/F | Induced abortion | 1/0 | Congenital | Ileus | — | — | — | impossible | Open reduction | Closure |
2 | Inoue6) (2002) | 80/F | Hysterectomy Appendectomy | ND | Acquired | Ileus | Yes | Yes | Yes | probable | Open reduction | Closure |
3 | Matsui7) (2006) | 60/F | Cesarean section | 1/1 | Congenital | Ileus | Yes | Yes | Yes | probable | Lap reduction | Closure |
4 | Kawakami8) (2008) | 40/F | None | 2/2 | Acquired | Ileus | Yes | Yes | No | impossible | Lap reduction | Closure by clip |
5 | Nakamura9) (2011) | 31/F | Induced abortion Cervical conization |
3/0 | Congenital | Ileus with intestinal perforation | Yes | Yes | Yes | probable | Open reduction | Closure |
6 | Kokubo10) (2011) | 24/F | None | 0/0 | Congenital | Internal hernia in pelvic floor | Yes | Yes | No | impossible | Lap reduction | Closure |
7 | Suwa11) (2013) | 28/F | None | 0/0 | Congenital | Ileus | Yes | Yes | No | impossible | Open reduction | Closure |
8 | Our case | 33/F | None | 0/0 | Congenital | Internal hernia in the peritoneum defect of the Douglas pouch | Yes | Yes | Yes | probable | Lap reduction | Closure |
P/D: pregnancy/delivery, ND: not discribed, Lap: laparoscopy
腹膜欠損の成因については不明であるが,本症に近い病態と考えられる子宮広間膜裂孔ヘルニアについては,1934年にHunt15)が先天的異常,妊娠,出産,重労働などの外力に伴う裂傷,婦人科的感染,加齢による変化が原因と考察している.しかし,腹部手術の増加した現代において既往の手術操作の影響も無視できないため,異常裂孔の成因を先天性と後天性とに分類するのが妥当と考えられる.そこで鑑別のポイントとして,妊娠歴,出産歴,下腹部手術歴の有無を取り上げて,自験例を含む8例の成因をまとめると先天性6例,後天性2例となる.Fiirgaardら5),松井ら7),中村ら9)は前述の手術既往および妊娠歴があるものの,いずれもダグラス窩に術操作が及ばないことから,先天的発生であろうと考察し,小久保ら10),Suwaら11)は若年で妊娠,出産,手術歴がなく,後天的要因がないことから先天的発生であろうとしている.自験例も同様に若年で妊娠,出産,手術歴がなく,先天的な腹膜欠損と推測した.後天性としては,Inoueら6)は妊娠出産歴に関しては記載がないが,子宮摘出術を受けており,それに伴う腹膜欠損が成因と考え,川上ら8)は手術歴はないが,2回の出産歴があることから,妊娠分娩による裂傷が成因となった可能性があると考察している.
これまでの本症報告例での術前診断は,全例イレウスあるいは骨盤内の内ヘルニアという診断にとどまっており,ダグラス窩部の腹膜欠損を介した内ヘルニアとまで診断できた例はなく,いずれも手術所見ではじめて診断されていた.本症の画像上の特徴として,松井ら7)はイレウス管造影検査で狭窄部位が骨盤底に位置し,側面像で腸管の走行が仙骨前面に向かっていること,CTで腸管内の造影剤が直腸子宮窩間で中断していることの2点を挙げている.中村ら9)はCTをretrospectiveに確認したところ,CTでダグラス窩に狭窄部およびclosed loopが確認でき,これらの所見を認めた場合は本症を鑑別診断の一つとして考慮すべきとしている.
自験例ではイレウス管は挿入しておらず,術前に施行した画像検査は腹部単純X線検査と腹部CTのみであったが,CTの再構築画像を用いることで術前診断は可能であった.診断に際して造影MDCTが非常に有用であり,いくつかのCT画像上の特徴的な所見が指摘できた.それらの所見を既報告例の画像と比較・検討し,本症の画像診断の基準について考察した.まずダグラス窩にclosed loopが確認できるという所見は,CTが行われていないFiirgaardら5)以外の全ての報告例において,確認される重要な所見である.また,そのclosed loopにより,直腸が圧排ないし偏移している像も,程度の違いはあるものの,CTが施行された全例で確認できた.これらの所見は,骨盤内の内ヘルニアを示唆し,また4種類の骨盤内ヘルニアを鑑別していく上で重要な所見である.次に水平断CT以外の画像から得られた所見について考察すると,中村ら9)の報告では冠状断スライスのCT画像があり,それによって仙骨方向に突出するhernia sacが確認されていた.自験例のように矢状断スライスに再構築された画像の報告例は認めなかったが,側面像のロングチューブ造影検査により仙骨方向に向かうclosed loopが確認できたとする報告が2例あり5)6),その小腸造影画像は我々が矢状断スライスで提示した画像と類似していた.以上から我々は,本症の画像上の特徴として,①水平断CTでDouglas窩部にclosed loopが存在すること,②そのclosed loopにより直腸が圧排・偏移を受けていること,③矢状断CTでダグラス窩のラインを確認し,その曲線上にヘルニア門を認め,同部から仙骨方向に突出するclosed loopが確認できたことを挙げた.再構築画像として矢状断スライスを挙げた理由は,冠状断よりもヘルニア門の部位が判断しやすいと考えたからである.我々は初診時のCTで上記所見が確認できたため,ダグラス窩に異常裂孔が存在し,同部がヘルニア門となった骨盤部内ヘルニアを強く疑い,緊急手術を施行した.結果,術前の予想通りダグラス窩腹膜欠損部ヘルニアを認め,我々が確認したCT画像上の三つの特徴は術前診断に有用と考えられた.
次に他の骨盤部内ヘルニアと本症との画像的相違点を示す.内膀胱上窩ヘルニア(supravesical hernia)は,ヘルニア囊の進展方向により,(1)anterior supravesical hernia,(2)lateral supravesical hernia,(3)posterior supravesical herniaに分類される.その多くはanterior supravesical herniaであり,膀胱の腹側にclosed loopが確認され,本症との鑑別は比較的容易である.子宮広靱帯腹膜欠損部ヘルニア(hernia through a peritoneal defect of the broad ligament)は,1986年にSuzukiら16)により,CT画像上の特徴が報告されている.ダグラス窩にclosed loopが存在する点でやや本症と類似しているが,ヘルニア門の位置が本症より頭側にあり,矢状断でclosed loopがダグラス窩のラインより仙骨方向に突出することはないため,本症との鑑別は可能である.直腸周囲窩腹膜欠損部ヘルニア(hernia through a peritoneal defect of the perirectal fossa)は,我々が検索しえた範囲では2例14)17)のみしか報告例はなく,極めてまれな骨盤部内ヘルニアである.本症と解剖学的に極めて近接しており,当然CT画像上の所見も本症に類似するため,両者をCTで正確に鑑別することは困難である.しかしながら既報告例の画像を検討すると,両報告ともヘルニア門の位置が直腸の完全に外側で,closed loopが直腸の真横に存在していることが確認された.本症はヘルニア門の位置が直腸のやや腹側にあり,closed loopは直腸を圧排するようにしてダグラス窩に存在するが,直腸周囲窩腹膜欠損部ヘルニアでは前述の如く,ヘルニア門とclosed loopの位置が異なっており,これらの相違点をもとに,両者を鑑別できる可能性がある.
次に既報告例のCT画像および,ロングチューブ小腸造影画像を見直し,術前診断の可能性について,retrospectiveに検討した.中村ら9)は既報告例中,唯一CT再構築画像(冠状断)でも検討しており,それによって仙骨方向に突出するhernia sacが確認されていた.また,Inoueら6),松井ら7)は水平断CT画像に加え,ロングチューブ造影検査でも検討しており,その造影画像は,我々が矢状断スライスで提示した画像と類似していた.したがって,これら3症例は,我々の報告した三つの画像上の特徴をほぼ満たしているといえ,術前診断できた可能性があると思われた.
治療は手術による腸管の整復が行われ,8例中4例(自験例含む)が鏡視下に治療が施行されていた.我々は造影CTにおいてclosed loop形成部の小腸の腸管壁の造影効果は保たれ,積極的に腸管壊死を疑う所見は認めなかったことから,腹腔鏡下手術を選択した.陥入腸管は全例小腸で,1例に腸管穿孔を認めたものの,穿孔部の縫合閉鎖で対処され,腸管切除が行われた報告はなかった.ヘルニア門の修復に関しては,全例単純縫合閉鎖ないしはクリップによる閉鎖が行われていた.自験例は鏡視下に体内結紮し,ヘルニア門を縫合閉鎖した.
本症を術前診断することができれば,早期に治療に踏み切ることができ,イレウスの増悪および腸管壊死を回避することができる可能性がある.また,早期診断することで鏡視下に治療を完遂できれば,侵襲や整容性の観点からその有用性は大きい.MDCTが普及した現在,CT画像を再構築し評価することは困難なことではない.矢状断のCT画像は「ダグラス窩のライン上にヘルニア門を認め,同部から仙骨方向に突出するclosed loopの存在」という本症に極めて特徴的な画像所見をとらえることができ,骨盤内の内ヘルニアを疑った場合は,本症との鑑別のためにCTを矢状断に再構築し,確認すべきと考えられた.
利益相反:なし