日本消化器外科学会雑誌
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症例報告
巨大裂孔ヘルニアを合併したバレット食道腺癌に対して胸腔鏡・腹腔鏡補助下に食道裂孔ヘルニア修復と食道切除再建術を施行した1例
福富 俊明市川 宏文初貝 和明大原 勝人乙供 茂佐藤 明史神山 篤史梶原 大輝板倉 裕子高橋 徹
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2019 年 52 巻 5 号 p. 239-246

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Abstract

Upside down stomach(以下,UDSと略記)を呈する巨大裂孔ヘルニアを合併したバレット食道腺癌に対して,胸腔鏡・腹腔鏡補助下に食道裂孔ヘルニア修復と食道切除再建術を施行した1例を経験したので報告する.患者は68歳の男性で,UDSを呈する巨大裂孔ヘルニアの術前精査中に,バレット食道腺癌の診断に至り手術を行った.腹腔鏡で手術を開始した.ヘルニア囊内の癒着のため,胃を腹腔内に還納することができず,大網の切除,ヘルニア囊内で食道裂孔周囲の剥離を行って,脱出した胃を還納することができた.開大した食道裂孔を縫縮し,メッシュで補強した.食道胃接合部の遠位で胃を切離し,小開腹創から体外で胃管を作製した.腹臥位胸腔鏡にて胸部食道を遊離し,奇静脈の高さで切離して標本を摘出した.残食道と胃管を胸腔内で吻合した.呼吸機能や視野確保の観点から,胸腔鏡,腹腔鏡下手術は非常に有用であった.

Translated Abstract

We report a case of Barrett adenocarcinoma with coexisting giant hiatal hernia presenting an upside-down stomach (UDS). Hiatal hernia repair and Ivor-Lewis esophagectomy were simultaneously performed by laparoscopic and thoracoscopic approaches. A 68-year-old man was given a diagnosis of type IV hiatal hernia with UDS. Upper gastrointestinal endoscopy revealed an early-stage adenocarcinoma in the long-segment Barrett esophagus. The operation was initiated with laparoscopy. It took time to reposition the herniated stomach because of severe intrasaccular adhesion and the massive greater omentum occupying the sac. The stomach was mobilized and repositioned after adhesiolysis and partial resection of the omentum. The cardia was transected and the gastric conduit was prepared extracorporeally. Crural repair was performed by interrupted sutures and reinforced with a prosthetic mesh. Then, the thoracoscopic part was performed in the prone position. The thoracic esophagus was mobilized and the specimen was retrieved after transecting the esophagus at the level of the azygos arch. Esophago-gastrostomy was created with an endoscopic linear stapler and hand-sewn closure of the entry hole. From the viewpoint of pulmonary function and securing the visual field in the sac, minimally invasive surgery was useful.

はじめに

食道裂孔ヘルニアは,本邦において高齢化に伴い増加傾向にあり1),日常診療においてしばしば遭遇する疾患であるが,upside down stomach(以下,UDSと略記)を伴うことはまれである2).今回,我々はUDSを呈する食道裂孔ヘルニアの術前検査でバレット食道腺癌の診断に至り,一期的に胸腔鏡・腹腔鏡補助下に食道裂孔ヘルニア修復,食道切除再建術を施行した1例を経験したので報告する.

症例

患者:68歳,男性

主訴:特になし.

既往歴:高血圧にて降圧薬を内服していた.10歳代に急性虫垂炎にて虫垂切除術を施行した.20歳代に出血性胃潰瘍で入院加療した.62歳時に右鼠径ヘルニアにて鼠径ヘルニア根治術を施行した.

現病歴:飲酒中に転倒し,当院に救急搬送された際に施行したCTで,胃,横行結腸,膵臓,十二指腸の脱出を伴う巨大な食道裂孔ヘルニアを指摘された.労作時の息切れがあり,呼吸機能検査にて混合性換気障害を認めた.呼吸器内科でチオトロピウム臭化物水和物/オロダテロール塩酸塩製剤による薬物療法がなされたが,軽微な閉塞性障害の改善を認めるのみであり,換気障害は裂孔ヘルニアによるところが多いと判断した.このため,食道裂孔ヘルニアに対して手術の方針とした.術前検査として行った上部消化管内視鏡検査にてバレット食道腺癌の診断に至った.

生活歴:喫煙 16~67歳 30本/日,飲酒歴 機会飲酒.

入院時現症:身長165.2 cm,体重76.5 kg.

上部消化管内視鏡検査所見:Esophagogastric junction(以下,EGJと略記)より口側5 cmにlong segment Barrett’s esophagus(以下,LSBEと略記)を認め(Fig. 1a),EGJ 3時方向,その口側6時方向に0-IIc病変を認めた(Fig. 1b, c).同部位からの生検にてadenocarcinomaが検出された.

Fig. 1 

Endoscopic findings. Upper endoscopy images showing (a) an area of long segment Barrett esophagus extending 5 cm from the esophagogastric junction (EGJ) and 0-IIc lesions at the EGJ (b) and proximal to the EGJ (c).

CT所見:全胃,十二指腸,膵臓,横行結腸が腹部脂肪とともに食道裂孔より左胸郭内に脱出していた.胃穹窿部が食道左側,前庭部が大彎側を頭側として最頭側に位置し,UDS像を呈していた.食道裂孔は,7×7 cm大に開大していた(Fig. 2).食道原発巣は明らかではなく,リンパ節転移,遠隔転移は認められなかった.

Fig. 2 

CT slices showed the entire stomach (S), the pancreas (P) and the transverse colon (T) were dislocated into the left thoracic cavity through the esophageal hiatus (a, b). Yellow arrows indicated the esophageal hiatus. A 3-dimensional CT showed the upside down stomach. The grater curvature of the antrum was located in the highest position (c).

血液検査所見:WBC 2.6×103/μl,Hb 13.1 g/dl,Plt 155×103/μl,CRP 0.14 mg/dl,CEA 1.9 ng/ml.

その他,特記すべき異常を認めなかった.

呼吸機能検査所見(薬物療法導入前):VC 2.60 l(%VC 71.2%),FEV1.0 1.17 l(FEV1.0% 48.35%)と混合性換気障害を認めた.もともとの慢性閉塞性肺疾患による閉塞性障害に,食道裂孔ヘルニアに伴う拘束性障害を合併したものと考えられた.

呼吸機能検査所見(薬物療法導入後):VC 2.64 l(%VC 72.7%),FEV1.0 1.31 l(FEV1.0% 55.51%)と軽微な閉塞性換気障害の改善を認めたのみであった.

以上から,UDSを呈する混合型(III型)食道裂孔ヘルニアを合併したバレット食道腺癌(T1aN0M0:cStage 0 食道癌取扱い規約第11版)の診断に至った.バレット食道腺癌は境界不明瞭で2病変あり,内視鏡治療に伴う狭窄や非治癒切除のリスクがあったこと,癌の発生母地であるLSBEが残存していれば今後新たな癌が発生する懸念があることを考慮し,食道裂孔ヘルニア修復とバレット食道腺癌に対する食道切除再建を一期的に行う方針とした.

手術所見:腹部操作から開始した.開脚位にて臍部を切開し12 mm内視鏡用ポートを挿入した.臍左右に12 mmポート,左右肋弓下に5 mmポートを挿入した.剣状突起下からネイサンソンリバーリトラクターを挿入して肝外側区域を挙上し,食道裂孔周囲の視野を確保した.ヘルニア門である食道裂孔が開大しており,ヘルニア門から縦隔内に小腸,横行結腸,胃が脱出していた(Fig. 3a).

Fig. 3 

Intraoperative findings. (a) The hiatal diameter was 7 cm. (b) The adhesions around the gastric cardia were peeled off in the hernial sac. (c) The hiatus was made smaller by 3 sutures and reinforced with a hiatus hernia mesh. (d) Creation of esophagogastric anastomosis with a linear stapler.

小腸は癒着がなく腹腔側へ引き戻すことができたが,横行結腸と胃はヘルニア囊内に癒着しており還納させることができなかった.食道裂孔右側で縦隔側に滑脱した小網を,食道裂孔左側で縦隔内へと引き伸ばされた胃脾間膜を切離した.横行結腸左側より,胃結腸間膜を結腸付着部で切離することで横行結腸を腹腔側へと引き戻すことができた.胃は翻転した状態で縦隔内に脱出しており,テーピングして牽引しつつ,左胃静脈,左胃動脈を膵上縁で切離した.食道にテーピングし,ヘルニア囊内で食道裂孔周囲の癒着を剥離すると(Fig. 3b),胃を腹腔内へと還納できた.食道胃接合部の遠位で胃を切離した.上腹部正中に5 cmの小開腹をおき,体外で大彎側胃管を作製した.

胃管の直径に合わせて,食道裂孔が直径3 cm程度になるように,3-0ナイロン結節縫合で裂孔背側を3針縫縮した.ハート型の8 cm×8 cmサイズのParietexTM Hiatal Meshを,メッシュの頭側縁を食道裂孔内側縁に合わせるようにして,裂孔背側および両側を被覆するように展開し,ヘルニア用タッカーで固定した(Fig. 3c).食道断端を胃管小彎側の頂点部の漿膜筋層縫合糸で縫合固定した.

体位を腹臥位として胸部操作を開始した.第9肋間背側に直視下に12 mmポートを挿入,7,5,3肋間後腋窩線および第7肋間前腋窩線にポートを挿入した.8 cm H2Oで人工気胸を加えた.

奇静脈弓,右気管支動脈を切離した.cStage 0のため上縦隔ではNo. 106recリンパ節は郭清せずに食道周囲を剥離授動した.中下縦隔では,No. 107,109リンパ節の郭清は行わず,食道周囲を剥離した.横隔膜上でヘルニア囊を確認し,可及的に切除した.

食道を奇静脈弓のレベルでlinear staplarで切離して,標本を第7肋間のポート孔を延長して回収した.食道胃管吻合はlinear staplerでいわゆるoverlap吻合で作製した(Fig. 3d).Linear staplerを用いて吻合孔を形成し,挿入孔を全層一層結節縫合で閉鎖した.胃管を裂孔に数針縫合固定した.手術時間は13時間13分,出血量は490 mlであった.

切除標本肉眼所見:EGJより口側に連続して,最大長89 mmのヨード不染を認めた.肉眼的に腫瘍の判別は困難であった(Fig. 4).

Fig. 4 

Resected specimen. The tumor was not recognized macro­scopically. Red lines indicate the extent of cancer cells detected micro­scopically.

病理組織学的検査所見:組織学的にヨード不染部は円柱上皮で覆われ,粘膜筋板の2重化,島状の扁平上皮の遺残,食道固有腺を認めBarrett’s esophagusであった.腫瘍は高分化型腺癌であり,大きさは28×35 mmで,内視鏡所見では2病変と考えられていたが病理所見では連続する1病変であり,予想されていたよりも広範囲に及んでいた(Fig. 4).pT1a-SMM,INFb,ly0,v0,pPM0,pDM0,pRM0,pN0(0/18),cM0,pStage 0(食道癌取扱い規約第11版)の病理診断であった.

術後経過:第7病日に透視検査施行した.吻合部に問題なく経口摂取を開始した.第16病日に嘔吐あり,透視検査を施行したところ,胃管がもとのヘルニア囊が存在していた部位で屈曲し,胃内容の排出遅延を認めた.コーフローを十二指腸まで挿入し,絶食として栄養チューブから経管栄養を行った.胃内容の排出遅延は徐々に改善し,第37病日,自宅退院となった.

術後2か月で施行した呼吸機能検査では,VC 3.83 l(%VC 106.1%),FEV1.0 2.56 l(FEV1.0% 69.19%)と改善を認めた.現在術後1年2か月,明らかな再発兆候認めず外来経過観察中である.

考察

食道裂孔ヘルニアは横隔膜ヘルニアの一つであり,多くは後天性のもので,肥満などのよる腹圧の上昇,加齢に伴う横隔膜括約筋の筋力低下,高齢者に見られる円背による裂孔開大などにより起こる.解剖学的特徴により滑脱型(I型),傍食道型(II型),混合型(III型)に分類される3)

UDSとは食道裂孔ヘルニアの1形態で,胃が軸捻転を伴い,高度に縦隔内に脱出した状態であり,傍食道型(II型),混合型(III型)食道裂孔ヘルニアに発生しうる3).症状は嚥下困難,嘔吐などの消化器症状と,呼吸困難や心悸亢進などの胸部症状が挙げられる4).食道裂孔ヘルニア全体の2%以下にすぎずまれな病態であるが,胃の縦隔内嵌頓により壊死・穿孔を生じる場合があり,緊急手術の対象となりうる疾患である2)

バレット食道は,食道胃逆流症(gastroesophageal reflux disease;以下,GERDと略記)を背景とする慢性的な酸逆流による炎症の再生過程において食道粘膜が円柱上皮に置換された状態であり,このバレット食道を背景として発生した腺癌がバレット食道腺癌である.GERDの患者の3~5%にバレット食道が認められると報告されており5),近年のメタ解析によればバレット食道からの腺癌の発生率は年率0.33%と報告されている6).バレット食道腺癌は欧米で頻度が高いが,本邦においても食生活変化,肥満の増加,H. pylori感染症の低下などを背景に,GERD患者が急増しておりバレット食道腺癌も増加傾向にある7)

食道裂孔ヘルニアはGERDの原因の一つであることから,食道裂孔ヘルニアの1形態であるUDSにも,バレット食道腺癌が合併する可能性があることが予想される.しかし,医学中央雑誌で「upside down stomach」,「バレット食道腺癌」をキーワードに1964年から2018年まで(会議録は除く),またPubMedで「upside down stomach」,「esophageal adenocarcinoma」をキーワードに1950年から2018年までを検索すると,UDSにバレット食道腺癌を合併したとの報告は1例のみであり8),極めてまれである.野中ら4)はUDSの本邦54例を集計し,併存疾患として胃癌(25.4%)の合併が多いことを報告している.Wuら9)は食道裂孔ヘルニアによる胃内容の逆流が食道腺癌や噴門部胃癌の危険因子であると報告しており,UDSにおいては胃癌だけでなく,本症例のように食道腺癌の合併の可能性も念頭に置いて精査すべきであると考えられる.

本症例は,胸腔鏡・腹腔鏡による鏡視下アプローチで食道切除再建と食道裂孔ヘルニア手術を同時に行った.腹部操作では左胸郭に脱出した胃の噴門周囲がヘルニア囊内で癒着していたため,狭いヘルニア囊内の最深部で癒着を剥離する必要があり,これらの視野の確保には腹腔鏡のアプローチが非常に有用であったと思われる.仮に開腹手術で行った場合,視野の確保が非常に困難で,左開胸が必要となり,術後の呼吸器合併症や長期の人工呼吸管理が必要となっていた可能性があったと思われる.本症例では,人工呼吸器は術翌日に離脱し,その後も呼吸器合併症もなく,早期に離床が可能であった.長時間手術による呼吸機能への影響はあったと思われるが,この点においても,鏡視下アプローチは有用であったと考えている.

本症例では,低肺機能症例であったため呼吸機能への影響に配慮し胸腔鏡・腹腔鏡によるアプローチで手術を行ったが,結果として13時間に及ぶ長時間手術になってしまい,長時間手術による呼吸機能への影響があったものと思われる.特に時間を要したのは,横行結腸や胃を腹腔内へ還納する操作であった.脱出した横行結腸が視野の妨げとなり,早期に最深部の噴門周囲の癒着を剥離することができなかった.横行結腸を還納するために,胃,横行結腸がヘルニア囊の中へ脱出した状態で,ヘルニア門の近傍で胃脾間膜や胃結腸間膜を少しずつ切離してゆく操作や,胃がヘルニア囊の中に脱出した状態で左胃動静脈を切離する操作が必要となりかなりの時間を要した.

左開胸開腹連続切開を行ったとすると,左胸腔側からもアプローチすることでヘルニア囊の最深部の噴門周囲の癒着を早期に剥離して速やかに脱出臓器を腹腔内に還納できた可能性はある.しかし,左開胸開腹連続切開によるアプローチでは,今回の食道腺癌の発生母地であり,摘出標本で9 cmに及ぶLSBEの完全な切除は不可能であったと思われる.

食道裂孔ヘルニアの修復方法は,単純縫合閉鎖とメッシュなどの人工物を用いた閉鎖法がある.最近のメタアナリシスではメッシュを用いた修復術の再発率は5.8%でありメッシュを用いない単純閉鎖では24.3%と報告されており,メッシュを用いた方が再発率は低い10).しかし,長期的にはメッシュを用いた修復と単純閉鎖で再発率に差は見られないとする報告11)12)や,メッシュが原因と考えられる嚥下障害や食道びらんなどの合併症13),メッシュによると思われる食道穿孔を来した症例報告14)もあり,メッシュの使用には慎重にすべきとの意見もある.UDSと胃癌の合併で,食道裂孔ヘルニア修復と胃切除を同時に行った症例報告においては,メッシュを用いた修復を行った症例報告はなく,術野の汚染や縫合不全による感染が危惧されるためメッシュは使用しなかったと報告している15)16).本症例においては,ヘルニア門が7 cmと大きかったこと,消化管吻合を胸腔内で行うため,メッシュを展開する腹腔内の汚染はほぼないと考え,メッシュを用いた修復を行った.術後,メッシュの感染はなく,メッシュに起因すると思われる合併症は術後1年2か月現在まで見られていない.

今回のような症例に対しては,食道切除再建と食道裂孔ヘルニア修復を同時に手術する以外に,バレット食道腺癌に対する内視鏡治療を先行し治癒切除を確認後に,食道裂孔ヘルニア修復術を行う治療の可能性もあったと思われる.前者には,治療が一度で済むというメリットがある一方,食道切除再建には大きな手術侵襲を伴うデメリットがある.後者には,食道切除を行わず治療の侵襲が少ないメリットがある一方で,バレット食道腺癌が2病変あり,ESD後の狭窄や非治癒切除が予測されたことや,残ったバレット粘膜からの新たな癌の発生の可能性があることなどのデメリットがある.術前に,十分に説明のうえ,前者を希望されたため一期的手術の方針とした.

バレット食道癌に対する内視鏡的切除の適応は,本邦の食道癌診療ガイドライン17)によると,食道扁平上皮癌に準じて深達度T1a–LPMまでとされている.本症例の病理診断はpT1a-SMM,pStage 0であり,深達度からすると内視鏡治療により治癒切除が得られた可能性があるが,病理組織における癌の範囲が内視鏡で予測されるよりも遥かに広範囲に及んでおり,仮に内視鏡治療を行った場合,癌が遺残していた可能性が高かったのではないかと考える.

以上,UDSを呈する巨大食道裂孔ヘルニアにバレット食道腺癌を合併した1例を報告した.腹腔鏡・胸腔鏡補助下に食道切除再建と食道裂孔ヘルニア修復を同時に施行し,術後経過は概ね良好であった.呼吸機能や視野確保の観点から,胸腔鏡・腹腔鏡下の同時手術は非常に有用であった.

本論文の要旨は,第30回日本内視鏡外科学会総会(2017年12月,京都)にて発表した.

利益相反:なし

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